オリジナリティで仲間なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のオリジナリティで仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月09日の時点で一番のオリジナリティで仲間なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

70.9 1 オリジナリティで仲間なアニメランキング1位
スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (354)
1341人が棚に入れました
ごく普通のOL・相沢梓は働き過ぎが原因で過労死し、不老不死の魔女アズサとして異世界に転生した。前世での反省から、辺境の高原でのんびりスローライフを始めた彼女。スライムを倒して小銭を稼ぎ、魔女らしく薬を作って麓の村のお世話をする。あとはとくに何もしない。そんな暮らしを続けるうち彼女は「高原の魔女さま」と親しまれるようになっていた――。ところが300年後。スライムを倒し続けた経験値で、いつの間にやらレベル99=世界最強となってしまっていたアズサ。その噂は広まり、腕に自信のある冒険者はもちろん、決闘を挑んでくるドラゴン娘や、アズサを母と呼ぶ謎のモンスター娘まで押し掛けて来るようになってしまい――!?

声優・キャラクター
悠木碧、本渡楓、千本木彩花、田中美海、原田彩楓、沼倉愛美、和氣あず未、杉山里穂、田村ゆかり

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

昭和のホームドラマもしくはシリアスなしのUQ HOLDER(ただし男はいません)

イメージされるのは『寺内貫太郎一家』とかそういう奴?
(↑古すぎてメインのあにこれ会員は誰も知らない(笑)。)

高原の魔女アズサのファミリーと、その友人・知人によるホームコメディー的なストーリーです。

設定やキャラの把握に冒頭2~3話使った後は、ひたすら「あってもなくてもいいような話」をダラダラと連ねていくスタイル。もちろん基本的に各話完結で前後編は1回だけでしたか? 伏線とかも難しく考える要素がありません。

シリーズ通じてのちゃんとしたストーリーみたいなのは特にないんですが、単話でのメリハリという点では高得点を付けて良い作品だと思います。毎回ぼーっと観てて、めっちゃ笑って、いつの間にか終わる(笑)。

以前の回のゲストキャラが再度出てくることもありますが、そのキャラが出てくる回を見損ねていたからといって特にストーリーがわからなくなるといったようなこともない平坦な異世界日常系アニメとなっています。

メインキャラは不老不死もしくは長寿というのも、本作の特徴になっていますね。見かけ通りの年齢ではないキャラばっかり。


アズサは無敵だけど身の回りの平穏維持にしかその能力を発揮することはなく、たぶんファミリーの財力もおよそ個人レベルではあるはずもなく、地元の伝統的なはずのお祭りよりもアズサは長生きしているといった、ある意味アホに徹したようなお話ですけど原作者の森田季節先生は京大卒でいらっしゃるらしいですよ。

近所のおっちゃんのちょっと盛った小話レベルでも、頭のええ人の手にかかるとめっちゃおもろいんですわ…。

しかもたぶんアニメ制作スタッフも、そういう話とキッチリ割り切って真面目にコメディ作品として作ってるんでしょうね。


余談: このアニメには「エフェクトボイス: 中村 桜」という謎のキャスティングがあります。特にコミカルな描写においてSE(効果音)を声優が演じる場面があるのですが、これが実に良い仕事をしているんですね!

ある意味、このアニメのストロングポイントといえるかもしれません。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 35

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

異世界転生主人公最強系アットホームコメディ?

現先未読。最終話まで視聴。

初めに言っておきます。
こういう、頭を空っぽにして気楽に見れるコメディ、最近大好物なんですよね。
という訳で、とりあえずお気に入りの棚行きなんですけど、万人にお勧めかというと???

好みは分かれちゃうだろうけど、最強魔女のスローライフ。
私は大好物です(笑)。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 28

遊微々 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ドラゴン倒して数ヶ月、知らないうちに好感度MAXになってました

テンプレ異世界転生系作品。
過労死した元現代人がチート能力携えて異世界転生、近所のスライムとりあえずシバく生活してたら俺TUEEE状態になり、寄ってくるハプニング解決してたらハーレム形成してましたー、という通常であれば反吐しか出ないようなあらすじなんですが、女性主人公でこれをやっているというのが今作の妙。
他の主要キャラも軒並み女性ばかりで、早い話が異世界転生モノの皮を被ったきらら系。・・・要は可愛い女の子にひたすら萌えとけばいい脳死で見れる作品ということですね!!!

ということで、最早百合豚まで堕ちた私にとってはほぼご馳走みたいなアニメでした。ストーリーなんざあってないようなもの、キャラクター可愛いしとけばよいのです。ライカ可愛いよライカ。

まあ一応家族の在り方だったり生き方との向き合い方だったりと人生訓のようなテーマがないわけではないですが、そんなこと考える時間あるならファルファとシャルシャを愛でておけ。
もうハーレムしたい異世界転生系は全部この方向にしようぜ!!

中村桜さんが担当しているSE聞いて「うろZERO」が真っ先に思いつく私は多分変人。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 27

65.3 2 オリジナリティで仲間なアニメランキング2位
Extreme Hearts(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (90)
219人が棚に入れました
現在より少し、未来の話。 サポートアイテム・エクストリームギアを駆使して遊ぶ「ハイパースポーツ」は子供から大人まで様々な層に人気のホビー競技。 そんなハイパースポーツとはなんの縁もなかった高校生歌手、葉山陽和に訪れた ある事件と出会いをきっかけに、物語は動き出す。 「これは私たちが、最高の仲間と出会っていく物語」

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ツッコミ上等のとんちきハイパースポーツアニメ

最初にお断りしておきますが、スマホアプリでおなじみの「女の子のアイドルがなんらかの競技で勝つとライブができる」というフォーマットにはもはや何の新鮮味もありません。

ただ、本作はまさに「毒にも薬にもならない」感じで流し見するにはとても向いているアニメではないかと思います。止め画が多用される節はありますがトンデモ作画になったりはしないので、わりとストレスフリーに観ることができます。

内容としては、生身の身体能力を超える運動能力の発揮を可能とする「エクストリームギア」を装着して行う「ハイパースポーツ」というカテゴリーの競技を女の子が行うアニメです。

「ハイパースポーツ」のベースは通常のフットサル、バレーボール、野球、テニスなど球技が中心のようです。作中の説明によると元の競技に準拠したルールで行われますが、競技の高負荷に耐えうる特殊なボールが使用されたり、ボールごと相手をゴールに押し込んで得点するといったことが認められるようです。

作中では女子芸能人によるハイパースポーツの大会「Extreme Hearts(エクストリームハーツ)」が開催されており、競技で勝ち進むとライブステージ実施の権利を得るという設定になっています。

「ハイパースポーツ」を可能たらしめる「エクストリームギア」についても、装着者の身体能力についても、真面目に考えたらダメな感じです。実際ならギアがどれだけ優れていようが、あんなプレーをしたらプレイヤーがぶっ壊れます(笑)。

「人数の不足をプレイヤーロボで補える」とか、アイドルアニメというよりはトンデモスポーツ物として観る方が楽しめる気がします。正直なところ、ライブステージが一番気を抜いて観ている箇所です。

主人公チームRISE(ライズ)のメンバーがプレイヤーロボにも愛着を持ち、1号ロボを「いっちゃん」とか親しみを込めて呼んでいるのはなんとなくほのぼのとします。

余談: 本作を観ていると2005年頃に行われていた「スフィアリーグ」(女子芸能人フットサル大会)を思い出します。もっともこちらは競技はフットサルだけでしたし、勝ち抜きトーナメントではなくリーグ戦でしたが…。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 16
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

頂を目指して

【紹介】
音楽会社主催の身体能力強化機能付のアイテムをつけていろいろなスポーツをして勝ち上がるとライブができるアイドルアニメ

また、本編とは別にExtreme Hearts S×S×Sという薄桜鬼の原作ゲームみたいな感じの紙芝居付きのボイスドラマが別にあって、そこで各キャラクターの深堀がされています
見なくても楽しめるけど、見るとキャラに愛着が出てくるのでより楽しめます
ただ、S×S×Sは紙芝居とか乙女ゲームを見てるような感じなので、好き嫌いありそう


【感想】
面白かったです!
何故かスポーツの試合で勝つとライブができるっていう謎設定
ウマ娘の二番煎じ感あるけど、変わったアイドルアニメって感じでキャラクターもかわいくて面白かった
メインキャラ少なめだし合流にも時間かかるので、キャラの掘り下げもしっかり時間使われてて良いですね

【シナリオ・設定】{netabare}
動機も士気もバラバラでよくわからない寄せ集めチームの主人公達にガチでやってそうな相手チームがどんどん負けていくなどご都合主義だし
なんで歌手やアイドル目指してる子たちが一歩間違うと顔が変形して二度とテレビに出られなくなりそうな危険スポーツで争ってるのかよくわからない
芸能関係者しか出れないのに県大会にたくさんチーム参加してて競技人口多すぎじゃない?って思うし
腕力とか脚力などパワーだけ超強化されてるから、強化されてない部分が壊れそうとか、これ当たったら死ぬんじゃ・・・とかツッコミどころ満載
勝ったらライブができるっていうのはウマ娘と一緒

各種スポーツは薄味で適当だけどそれなりにスポーツやってるのは良いかも、純粋なサッカーアニメのシュートはもっと動きが酷いです
設定はメチャクチャで作画は止まった絵が多いけど、純粋なスポーツアニメじゃないから気にならなかった
それより気になったのはバンシーの「どんな手を使ってでも勝つ」かな、スポーツ選手ならそれでもいいかもですが、本業は人気が大事な芸能活動でしょ?{/netabare}

細かいこと気にしなければいいアイドルアニメだと思います

投稿 : 2025/03/08
♥ : 15
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

思ってたのと違った。

{netabare}
エクストリームギアを装着して色々なスポーツをする話。
一話時点だと謎にロボットが大量に出てきたり、アイドルとして成功するためにスポーツをやると言った意味不明な流れだったり、明らかギャグアニメというか、狙ったクソアニメと言う感じで面白かったけど、後半でなぜか真面目路線に切り替わって突っ込みどころも減り何か見たかったものと違うなと言う気分になった。
この設定で王道なスポコンは求めてなかったし、王道としてやるなら序盤のふざけた設定が邪魔にしかなっていなくて纏まりがあまりなかった。
アイドルとしての成功のためにスポーツ大会で優勝と言う設定が支離滅裂すぎて...。
スポーツ頑張りました、その結果スポーツ大会優勝できました→アイドルとして大成しました、の矢印部分で「は?」ってなるせいで最後それっぽい雰囲気出されても何の感動も得られなかった。

キャラもなぜか主人公チームだけがモブみたいな見た目でキャラデザ的にも印象に残らないし、掘り下げもロクにないから全く印象に残らない。
主人公もアイドルを志してる設定だけど、途中からは謎設定故スポーツばかりに気が入ってて結局アイドルになりたいという元の意思が薄く感じるし。

スポーツアニメとしても微妙。
ハイパースポーツと言う割に見栄えは普通のスポーツで、設定のわりにあまりこの作品独自のものを感じられなかったのが残念。
浅く広く色んなスポーツをやっている感じで、スポーツアニメとしての面白さはあまりなかった。

まあ、最終回のライブは予算はそれほどながらそれっぽい盛り上がりは作れていたとは思う。他は、スノーウルフの回は1話と言う尺で綺麗に相手側の掘り下げが出来ていて良かったと思います。
全体的につまらなくはなかったけど面白くもなかった。
曲は地味に良曲が沢山あった作品でした。
明日へのBreakShoot好き。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆5
トライブナイン? 歌なのかスポーツなのか。俺も好きだぞこの曲。
アイドルになれなかったという話を真面目にやっておきながら、
そこから意味不明設定のスポーツ大会の流れに持っていくのは正直感情がついていけないし、そもそも目的から逸れていて題材も噛み合ってないように感じる。
これならアイドル云々設定いらなかったのでは? 真面目な雰囲気とやってる内容があってない。共感しにくい。
この意味不明スポーツを真面目設定でやられてもって感じだな。キャラの見分けつかん。

2話 ☆8
サッカーの試合なのに野球の選抜メンバーって紹介するのなんやねんw
パワープレイw テニプリかな? スポーツかと思ったら今度はカラオケw
ホント方向性が定まってないなw
スポーツ→歌→スポーツとシーンが変わっていくのがもうついていけないw
今度はテニスw

3話 ☆7
データ系は負けフラグ。いつの間にこんな強くなっとんねん。
まるでスポーツアニメ。100パー↑セント ロボをバカにするな。
ガバガバブロック 未だに青目と緑目の区別つかん。
てか相手キャラの方が可愛くね? マジで相手の方が。
草お前戦えるんか。
かっこつけて出てきたのにキャプテン何もせずに負けてて草。
ウィニングライブ? マジで何がしたいねんw モブの方が可愛いのほんとw
入りから語り口調なの固すぎだわ いい最終回だった。

4話 ☆7
謎のロボ。またロボ増えるのか。ロボの方が可愛い。適当グラフやめろ。
やっぱこの3人顔同じ過ぎない? でもロボがいるから。ロボ差別やめろ。
150kg なんでバッティングセンターでバント。黒髪蒼眼好き。

5話 ☆7
尺調整前回のあらすじ。
なんで主人公チームだけモブみたいな顔のキャラばっかなのw
リトルじゃ相手ならんだろ。ロボも声出せや。まともな話やめろ。
誘うんやめたんじゃないんか。てかロボも人数にカウントしろw

6話 ☆7
走っていけ。ロボもメンバーに数えろw 打てや。賢い戦略。
ロボが本気出せば全部決められそう。2人チームサッカーどうすんねん。
5人目さん。結構簡単に割れそう。

7話 ☆4
真面目な展開やらんでくれ…。ほんと面白くないこれ。
シュートの方がネタアニメとして面白い。なんだその止め方。
もっとちゃんとふざけろ。百合か? 結局勝つんかい。
何そのオレンジともお茶とも取れない色の液体 

8話 ☆5
ゴール小さくね? このアニメモブの方が可愛いのはなぜ?
いきなりライブかよ。テコ入れ回か。ブラを取ったら面白いのに。
真面目すぎるんだよな…ほんと。
シュート>テニヌ>エクハ

9話 ☆9
この銀髪?可愛いな。この子マジで可愛い。声好き。
エンゲージキスかな? 今回ミシェルしか見てない。

10話 ☆5
まだスノーウルフ回か。百合か? 今回内容薄いなw
足つった時みたいな姿勢してんな。

11話 ☆5
出OP。モブくそかわいい。28も充分ダメだぞ。
最初とられまくったのはなんだったのか。
1周まわって面白いとかじゃなくてただただ統一感のない中途半端なアニメだな。
モブの方が可愛いのやめろ。作画頑張れ。

12話 ☆5
あまり近未来のハイパースポーツという感じもなくただただ色んなスポーツを転々とやってた印象だったな。ライブエンドか。
悪くは無いけどさ。

曲評価(好み)
OP「インフィニット」☆6.5
2話ED「SUNRISE (Ver.First 2)」☆7.5
3話ED「SUNRISE (Ver.First 3)」☆7.5
4,5話ED「SUNRISE (Ver.Starting 3)」☆7.5
6話ED「SUNRISE(Ver.Unite 4)」☆7.5
7話ED「SUNRISE(Ver.RISE)」☆8
12話ED「SUNRISE(ver.Summer memories)」☆8
1話挿入曲「名も無き花」☆7
1話挿入曲「青空に逢えるよ」☆8
2話挿入曲「明日へのBreakShoot」☆10
3話挿入曲「Dream Soda」☆7.5
3話挿入曲「Rise Up Dreaming」☆8
4話挿入曲「Buzz Everyday」☆7.5
8話挿入曲「大好きだって叫ぶんだ」☆7
8話挿入曲「青空に逢えるよ (feat.Michelle)」☆7.5
9話挿入曲「Hydrangea」☆7.5
10話挿入曲「無限大の魔法」☆6
12話挿入曲「HELLO HERO」☆7
12話挿入曲「Happy☆Shiny Stories」☆6
12話挿入曲「全力Challenger」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/03/08
♥ : 8

66.7 3 オリジナリティで仲間なアニメランキング3位
戦国妖狐 千魔混沌編(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (34)
111人が棚に入れました
時は永禄七年。 その戦国の世に人があり、闇があり、人を喰う闇があり、闇を狩る人があり、 手を取り合う、人と闇があった—— 人間好きの妖狐・たまと、人嫌いな仙道・迅火の"義姉弟"が、「精霊転化」の力で、闇(かたわら)と戦い、乱世にはびこる巨悪を討つ!! 第一部「戦国妖狐 世直し姉弟編」 第二部「戦国妖狐 千魔混沌編」 迅火とたま、二人の旅の先にあるものとは…!? 疾風怒濤の戦国バトルファンタジー、ここに開幕!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

拳も含めて語り尽くす変則3クール構成

引き続き原作未読で視聴継続。

【物語 3.5点】
前シーズン第一部「世直し姉妹編」は1クール。
本作・第二部「千魔混沌編」は2クール。
一風変わった分割3クール放送となった本シリーズ。

単純に前後半で分割2クール構成にしたら、
中途半端な折り返し地点で、主人公が山戸迅火(やまとじんか)から千夜(せんや)に交代してしまう。
これらの懸念も解消するための変則分割3クール。

「千魔混沌編」は1クール目にて、千夜が8年歳を重ねる区切りもあり。
2クール目は、“無の民”らとの最終決戦を中心にひたすらバトル回が続く。
平凡な企画だと、「千魔混沌編」を1クールに押し込んで、
訳が分からないシナリオだったけど、戦闘シーンの派手さで強引に押し切った凡作に終わる所。

本作は最終決戦に入っても、戦いに参加する一人ひとりの人生をしっかりと踏まえつつ拳で語り尽くす。
本作も結局は、戦いばかりじゃ全て解決しないよね。
というありがちな結論にたどり着くわけですが、
バトルに話数を費やしているからこそ、そろそろ話し合おうかという流れも納得度が高い。

正直、BDも各部・上下巻BOX展開で販売数が計測不能に終わるなど、
商業的には成功とは言えない本作。
ですが、創作者サイドにアニメ化を待望されていたという本作は、
端から大きな人気獲得よりも、スタッフたちが納得行くアニメ化を目指した企画だったのかもしれません。

その意欲、人間も闇(かたわら)と呼ばれる妖怪の類も人生丸呑みする
大河ファンタジーのスケール感は存分に伝わって来る好感できるアニメ化でした。

理想を言えば連続3クールなら、私もよりドップリと世界観に浸れたのでしょうが。
企画都合に追われるように奇妙な所で話をぶった切る凡百の分割クール作品よりは、
シリーズ構成も工夫して作品の良さを引き出そうとする愛を感じました。


一方で、過去の水上 悟志氏関連のアニメ作品のように、
本作が、私の心の糧となるような芯を残していった作品だったかと言われれば、やや微妙。
もちろん、{netabare} 真介と灼岩の数年越しの再会や、神雲VS道錬の龍虎の拳の語り合い{/netabare} など、
各登場人物の矜持が示されるエピソードには心を揺さぶられるものはありました。

が、無の民が言う“運命力”の“特異点”となり得る千本妖狐奪取など、
シナリオの核心となる要素については、
{netabare} “運命力”の濫用による調整が、無の民破滅の過去を招いた{/netabare}
などの理屈は分かりましたが、イマイチ共感できない部分も。

これも視聴時の私の心境やタイミングもあるでしょうし、
見る角度を変えて、再見すればまた違った感動もあるのかもしれません。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・WHITE FOX

良好。

戦国時代に、巨大からくりロボのレーザービーム、
千手観音じみたバトル形態、
液体みたいに形状変化する、なうetc……。

戦闘シーン作画は、カロリー、対応力共にかなりの物が求められましたが、
同スタジオは質量共にクリアし、
水準以上のバトルアニメーションを常時供給し続けてくれました。

野暮な要望で恐縮ですが、私は、このスタジオに『惑星のさみだれ』を再アニメ化して欲しいくらいですw


上述の通り、8年経過するポイントでは、各キャラの成長した姿の新規デザインも求められましたが、
膨大なデザイン量にも応えられる兵力も有していました。
{netabare} 純粋な少女だった月湖ちゃんも、やがて日本酒でほろ酔いするお姉さんに成長するのですw{/netabare}


【キャラ 4.0点】
弱い人間から強い闇(かたわら)になりたかった第一部主人公・山戸迅火(やまとじんか)
千本妖狐に成り果てた迅火を、闇から人間になりたい第二部主人公・千夜が殴りに行く。
メインキャラの交錯で一本軸を通す構図。

ムドなど、殴り合った強敵(とも)が、後年、憎まれ口を叩きながらも、
力になってくれる辺りも王道展開。


液体動物状の闇(かたわら)なう。
機械的な喋り方(CV.豊崎 愛生さん)で語尾を“なう”で締める姿を見ていて、
私もTwitterで“〇〇なう”とかツイートしていたの、
もう随分昔の話だな~とたそがれてみたりw

その他、闇(かたわら)では緑のドングリみたいな形状で色んな修羅場に出没し、
悪知恵を働き損ねるタゴの小物感が地味に好きw
シリアスな中で、コメディリリーフで、ガス抜きするキャラ要素があったのも、
長期バトル完走を支えてくれました。


こんな漫画な戦国時代に、史実など絡んでこないだろうと高をくくっていたら、
足利義輝の永禄の変がガッツリ関わって来て尊氏、狂喜なうw

しかも義輝を格好良く描いた大河ドラマ『麒麟がくる』よりも、
さらに雲の上を目指す高潔な理想を持った漢として美化した上に、
{netabare} 横死の回では特殊ED・BGMまで頂いちゃって。{/netabare}

『逃げ上手の若君』でも尊氏が暴れていますし、
令和の世に、いよいよ足利の時代が来てますね♪(どこにw)


【声優 4.5点】
第二部主人公・千夜役の七海 ひろきさんは元宝塚歌劇団・男役スター。
性別、年齢の枠を越える演技ならお手の物という特性で近年、声優として出演作を増やしています。

本作の千夜については、単に外見10歳から16歳程度に成長するだけなら、
幼少期と少年期で別のキャストを立てる手立ても考えられますが。
千夜は、成長後も、“幽界干渉”により精神世界に潜入する際は、幼少期の姿に戻ったりする設定。
これを一人一役で整合性を保って演技できる。
七海さんは、キャラ作りの面でも本当に重宝する“男役”だと思います。

そんな千夜に対する“トップ娘役”となったヒロイン・月湖役には内田 真礼さんで盤石。
ラスト、{netabare} 戦いの後、50年千夜と添い遂げた所まで、{/netabare} 人生を表現しきった演技お見事でした。

その他、己の身に人と闇(かたわら)両方の人格を宿した灼岩役の黒沢 ともよさんなど、
シリーズ通じて、スケール感の中で登場人物の生き様を体現する声優さんの妙演の数々が堪能できます。


【音楽 4.0点】
劇伴担当はエバン・コール氏。
私が名前を発見しただけで視聴動機となるくらい溺愛している作曲家。
心情が昂ぶる際の、オーケストラは相変わらず一級品です。

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で和風対応も実証済みの同氏ですが、
本作はバンドサウンドもアレンジした、和風シンフォニックロックで戦国時代のバトルを盛り上げる。


OP主題歌はSTEREO DIVE FOUNDATION「KATAWARA」
アップテンポなバンドナンバーですが、
曲名以外は横文字を使わない、純日本語歌詞で主人公・千夜を謳った、
こちらも作品愛を感じる主題歌。

EDは1クール目が主演・千夜役・七海 ひろきさんが「夜の隨」で歌劇の実力も示す。

ED2クール目はRainy。「万里一空」
13歳でプロ歌手デビューし、現在は16歳の女性アーティスト。
時代は移り変わり、また凄い歌い手が次々と台頭して来ます。

ED両曲とも、千夜と月湖の関係を踏まえた上で聴くと味わいが滲み出てくる良バラードです。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 11

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

キャラの動かし方がうまい

1期からしばらく経過したところから始まる。
敵だった龍の弟子が仲間となり、冴えない侍と一緒に旅をする。
将軍様の話とか、感動的で大変面白い。
長い話であるものの、キャラクターは絞られているために分かりやすい。
時代背景をこの時代にしているのが良いのだろう。
現代ではこうはいかないから。
描きたいエピソードに素直に持っていける、
フレキシブルな状況にしているのが良い。
非常にうまくキャラを動かしていると思う。
敵と味方というはっきりした線引きは無いものの、
それぞれが苦悩しながら進む様を見ることができて、大変面白い。
連続して次クールも放送が続く。

12/29
千魔混沌編もおわり。
感動の連続で素晴らしい。
無の民と言われる別世界の住人との闘いが描かれる。
そして強くなった千夜と共に、我を失った迅火を正気に戻しに行く。
これまで描いてきたエピソードが一つに繋がるクライマックスは感動ものである。
あまり作画が良いとは言えないが、勢いで押し通すような感じで描いてくる。
そこがまた、このアニメの特徴と言えるだろう。
最後は後日談のような感じで、かなり年代を経過した後を描いていた。
こういう描き方も良いと思いました。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 6

MTK207 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

他にない

とにかく脚本が完璧だな。

オリジナリティのある設定だけど、現実的で抜けがない。

同時に、人生、生き様、生きるということ、多様性、マイノリティであること、愛や支え合いなど、メッセージ性も強い。

これだけいろいろと盛り込まれたアニメは他にないかもしれない。

投稿 : 2025/03/08
♥ : 1
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